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居酒屋から出てきたタカシとリョウ。リョウはケータイで時間を確認して、
「終電来ちゃうから、俺急ぐわ」
「ああ、俺は大学寄ってから帰るよ」
「ちぇ、いいよな、近くに住んでる奴は。じゃあな」
駆け出すリョウの後姿を見ながら、タカシは幸せそうに微笑んでいる。じっとりと汗がにじんでくる額を拭い、そっとiPodを取り出して口づけをし、大学へと歩を向けた。
「終電来ちゃうから、俺急ぐわ」
「ああ、俺は大学寄ってから帰るよ」
「ちぇ、いいよな、近くに住んでる奴は。じゃあな」
駆け出すリョウの後姿を見ながら、タカシは幸せそうに微笑んでいる。じっとりと汗がにじんでくる額を拭い、そっとiPodを取り出して口づけをし、大学へと歩を向けた。
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大学の研究室に戻ると、太った学生が大きなヘッドホンを付けて、柿の種を食べながらテレビを見ていた。太った学生はタカシに気づいてヘッドホンを外す。
「どうした」
「ハガレンか」
「ああ」
「研究費でレコーダー買って、録ってるのはアニメばっかだな」
「いいじゃんかよ。余り予算使えって言われたんだから」
「こりゃ、仕分けだな」
「ちゃんと、NHKの科学番組とかも録ってるって」
「見ないくせに」
「まあな」
「何味の食べてんだ?」
「カレー味」
「じゃ、俺いいや」
タカシは、机に向かい、机の上に散らばっているものをざっとなぎ払うかのように左側に寄せ、メモパッドとボールペンを真ん中に置いた。
「相変わらず、乱暴だな」
タカシは肩をすくめ、iPodを取り出すとヘッドホンをつけて、何やら聞きながらメモを取っている。
伊田 グリセリン 硝酸 硫酸
タカシは、ヘッドホンを外すと、iPodをバッグにしまい、立ち上がってメモ用紙をポケットに突っ込んだ。
「邪魔したな、ツヨシ、俺帰るわ」
「何だよ、机の掃除に来たのか?」
「まあな」
タカシが出て行くと、ツヨシは再びヘッドホンを付けて、テレビを見始めた。
「どうした」
「ハガレンか」
「ああ」
「研究費でレコーダー買って、録ってるのはアニメばっかだな」
「いいじゃんかよ。余り予算使えって言われたんだから」
「こりゃ、仕分けだな」
「ちゃんと、NHKの科学番組とかも録ってるって」
「見ないくせに」
「まあな」
「何味の食べてんだ?」
「カレー味」
「じゃ、俺いいや」
タカシは、机に向かい、机の上に散らばっているものをざっとなぎ払うかのように左側に寄せ、メモパッドとボールペンを真ん中に置いた。
「相変わらず、乱暴だな」
タカシは肩をすくめ、iPodを取り出すとヘッドホンをつけて、何やら聞きながらメモを取っている。
伊田 グリセリン 硝酸 硫酸
タカシは、ヘッドホンを外すと、iPodをバッグにしまい、立ち上がってメモ用紙をポケットに突っ込んだ。
「邪魔したな、ツヨシ、俺帰るわ」
「何だよ、机の掃除に来たのか?」
「まあな」
タカシが出て行くと、ツヨシは再びヘッドホンを付けて、テレビを見始めた。
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