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黒いiPodから始まった事件はどこへ向かうのか…。
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走ってきた徳川は、伊田教授の部屋がある北2号館の入り口の前で立ち止まり、入り口横の壁に背中を付けて中を伺っている。後から走ってきた春日はどうしてよいのか分からず、徳川の後ろで身を隠すようにしながら、
「あ、あの…」
「なんだ?」
「どうしてこの建物だということが分かったのですか?」
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春日は正門横で徳川を待っていた。
さくらさんは兄貴みたいな感じで、一緒にうまくやれてると思う。からかわれているのも愛情表現だし。でも、今回はなんだか様子が変だ…。にしても、徳川さんはベテラン刑事なんだよなぁ。新人の僕にいらいらしたりしないだろうか。
「よう、新人。誰か待ってるのか?」
さくらが女を追おうとしたその時、
「さくらさん、調べてきましたよ」
さくらは夢のような世界から現実へと引き戻された。春日から視線を戻したが、もう女の姿は見当たらない。俺はまた間違いを犯したんじゃないか…。キャンパスを歩く学生の笑顔が自分をあざ笑っているかのように見える。
さくらは、ベンチに座って俯いたまま考え事をしていた。かんかんでりの日差しが飲み込まれたかのようにさえぎられる。思わず視線を上げてぎょっとした。襲い掛かられる!熊!?いや、それは大男だった。身長は二メートルを超えているに違いない。鍛え上げられた筋肉の鎧がタンクトップを引きちぎりそうだ。熊というよりはマウンテンゴリラに近い。
さくらは、取り出したメモをしばらく見てから、春日に渡した。
「『酔ってた』ですか?」
「それは俺が書いたやつだ。遠藤タカシが書いたメモの跡があるだろ」
「あ、ああ、これですね」
春日の顔が新しいおもちゃを見つけた子供のように一気に明るくなった。
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