「メンバーからいきましょうか。ヴォーカルは、16歳の日本人少女スミレ。全くの新人。ミュージック・シーンにおいてノー・カラーの彼女のデビューが『ホワイト』だったのは、象徴的ですよね」
春日が、嬉しそうに頷く。
「ドラムは、イギリスロック界の大御所フィリー。40歳で突然引退。ロック界の大ニュースだった。10年間引きこもっていたフィリーをスミレが引っ張り出した。天才の帰還。あれには驚いたなぁ。フィリーはカラード嫌いなんですよ。フィリーのいたバンドが日本公演をした時も、彼は来なかった。『イエローモンキーに音楽が分かるわけない』って言ったそうです」