忍者ブログ
黒いiPodから始まった事件はどこへ向かうのか…。
[31] [30] [29] [28] [27] [26] [25] [24] [23] [22] [21]
スポンサードリンク


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

リョウが春日にロンドン・ライブを語り終わり、涙している。
「ごめんなさい。思い出してしまって」
「いえ、気持ち分かりますから」
「次の日、スピードはもうアメリカに帰っていました。フィーリーも自宅に。スティーブは友達とロンドン観光。スミレは行方不明。ロンドン・ライブの熱狂はマスコミに伝わり、スミレ以外はインタビューの嵐。インタビューで分かったことは、彼らはロンドン・ライブのために集まっただけで、次のライブは予定されていないこと。そして、バンド名はなかった。スピードは『スピードと愉快な仲間たち』と呼んでくれって言ってましたね」

+ + + + + + + + + +
「そりゃ、ひどいな」
「音楽以外のセンスはナッシングですね。スミレ、フィリー、スピード、スティーブ。フィリーのファミリー・ネームがサイモンなので、頭文字をとって彼らは『S』と呼ばれるようになった。一ヶ月後に発売されたアルバムには、タイトルもアーティスト名もなかった。パッケージ全てが真っ白なCDをみんな『ホワイト』と呼んだ。同時にフィリー、スピード、スティーブのアーティスト名が入った三枚のCDが発売された。それぞれのパートが収められたCDは、『フィリー ホワイト』『スピード ホワイト』『スティーブ ホワイト』と呼ばれるようになりました。CDの売上はどう分けられたか知ってますか?」
「いいえ」
「それぞれのパートが収められたCDの売上はそれぞれのアーティストに。『ホワイト』の売上はフィリー、スピード、スティーブで三等分です」
「え!?スミレは?」
「ナッシングです。ライブも無料でしたから、彼女はプロではなく、アマチュアなんですよ」
「アマチュア…」
「彼女は大金持ちの娘だと噂されていましたが、事実かもしれません」
「なるほど」
「フィリー、スピード、スティーブにはそれぞれ多くのバンドからオファーがありました。スピードとスティーブはゲストとしてステージに立つことはありましたが、バンドに入ることはありませんでした。フィリーは、ステージに立つことはなく、かといって以前のようにひきこもらずに、近所の学校でドラムを教えたり、祭りでドラムを叩いたりしていました。三人ともスミレとの次のライブを予感していたのかもしれませんね。そんなある日、僕に電話がかかってきました」
ニヤリと笑うリョウ。
「誰からですか?」
「全く知らない男からです。男はジーニーと名乗り、ロンドン・ライブに来てくれてありがとうと言いました」
「ロンドン・ライブをプロデュースした人ですか!?」
リョウは頷いた。
「ジャパン・ライブを聖都大学の文化祭でやりたいので、手伝ってくれという依頼でした」
「きたー!」
「大学とは話をつけるので、実行委員をやってくれということでした。出演者の名前を伏せることと、入場者は聖都大学の学生だけにすることが条件でした。あ、そういえば、春日さんもライブにいたということは、ここの学生だったのですか?」
「ええ、今でもそうですが、警察の研修で週に一度、犯罪心理学を学びに来てます」
「あ、そうなんだ。今の警察って、企業みたいなことやるんですね」
「犯罪捜査をより科学的にやろうとしてますから、色々と新しいことも始めてます」
「現場の刑事が研修だなんて、すごいことですね」
「まあ、ちょっと色々ありましてね。ごめんなさい。詳しく話せない事情がありまして」
「こちらこそ、失礼しました。話を戻しましょう。しばらくして、学長からの許可がおり、ジーニーからポスターが送られてきました」
「それがあのポスターですね」
「ええ。漆黒の闇の中に深紅のしずくが一つ」

---------------------------------------

私が書いてるブログです。よろしく!

愛のままに我がままにブログ
 映画等気ままに書いてるブログです。

運動ダイエット
 Wii Fit Plusを使ってのダイエットをまとめています。成果出てます!

Wii Fit ダイエット ブログ
 Wii Fit Plusを使ってのダイエットの日々の記録です。

楽天ポイントを貯めよう
 楽天ポイントの獲得履歴とお得情報。

株式投資入門
 趣味でやってる株式投資の経験からこれから始めようという人に向けて書きました。

株式投資ブログ
 趣味でやってる株式投資の日々の取引状況です。

『シャッフル』
 自作の小説です。漆黒のiPodから始まった事件はどこへ向かうのか…。

『レボリューション・ファイアワークス』
 自作の小説です。奴隷階級のハナビが助けた少年はパイロキネシスを持っていた…。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧可能にする    
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
愛のままに我がままに
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
フリーエリア
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 『シャッフル』 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]